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【獣医師・動物看護師】フリーランスになるための事前準備・必要なこと

2022.03.27

最近耳にすることも増えてきた”フリーランス獣医師”。獣医療業界ではもちろん、他業界でも増えてきています。しかし、どのようなものでしょうか?想像ができない方が多いと思います。前回の記事では獣医療業界でもフリーランスで働く方は増えてきていること、今後獣医師だけではなく獣医療業界で働く様々な人の手段の一つとなるであろうことを記載しました。

今回はフリーランスになるための準備や、個人事業主との違いについて触れていきます。

目次

フリーランスとは?
フリーランスと個人事業主は違うの?
フリーランスになる準備で必要なことは?
 1.クレジットカードの作成
 2.人脈を作ろう
 3.自分のスキルを磨く時間を作る
 4.仕事環境の整備
 5.名刺や屋号の準備
フリーランスで必要な届出
獣医療業界でフリーランスってやっぱりハードルが高い?

フリーランスとは?

フリーランスとは、会社や団体に属さず、個人で仕事を請け負う働き方のことを指します。自分の才覚などで仕事をしている人を言いますが、とても難しく思うでしょう。自分をしっかり自己分析でき、やりたいことを形にできる人は大いに向いています。

フリーランスは企業に属さず、「労働基準法」などの労働規則の適用外になります。会社に雇用されている従業員の方には「休日」や「有給」、「労働時間」などの保護を受けていますが、これらの対象外になります。つまり、自分の管理は自分自身でしなければなりません。自由である半面、自己責任で多くのことを決定・実施していかなければなりません。
自己管理の仕方では、自分を精神的・身体的に追い込むことにもなりかねませんし、逆に生活に十分な仕事ができず、思った以上の稼ぎを得ることできません。

では、デメリットしかないのでしょうか。そうではありません。自己管理をしっかりと行うことで雇用される以上の稼ぎを生み出すことも可能ですし、自分の得意な分野で大きく飛躍することが可能です。また、フリーランスにも「下請代金支払遅延防止法」の適用による保護を受けることで、依頼主からの様々な負担を回避することができます。

具体的な保護内容は以下の通りです。
・契約書面などの作成・交付・保存義務
・納期から遅すぎない代金の支払期日を定める義務
・代金の支払い遅延・減額の禁止
・成果物の受領拒否・返品・買い叩きの禁止
・不当な給付内容の変更、不当なやり直し指示の禁止
・不当な経済上の利益の提供要請の禁止

フリーランスと個人事業主は違うの?

働き方を表すフリーランスと違い、個人事業主は税法上の区分を意味します。個人事業主は「継続して事業を行う個人」であり、税務署に対して個人事業の「開業届」を提出している人のことを指します。
※法律上ではフリーランスも個人事業主に含まれます。

税法上、開業届を提出することでの個人事業主となり、一定の控除が適用される青色申告が利用できるようになります。青色申告は特別控除が利用できるだけでなく、専従者給与や経費の面でも優遇された申告方法です。つまりどちらも特定の法人や団体に属さずに業務を行い、給与ではなく報酬として収入を得る点は変わりません。

フリーランスになる準備で必要なことは?

今では、インターネットの普及と働き方の多様化で地方都市に住んでいても様々な業種でフリーランスとして働くことが可能になっています。また、フリーランスに対して仕事を発注する企業も増えているため、獣医療業界はまだですが、企業とフリーランスを結ぶプラットフォームも増えてきています。

それでは、フリーランスとして、働くためにはどのようなことを準備しておくべきなのでしょうか?

1.クレジットカードの作成

フリーランスになると収入が安定とされ、社会的信用度が低いとされ、クレジットカードやローンなどの審査がおりにくくなります。クレジットカードは給与所得がある間に済ませておくことがベターです。
また、クレジットカードや銀行口座は仕事用で別途準備し、確定申告の際に手間を省けるように準備しておくことが大切です。

2.人脈を作ろう

フリーランスは、自分で仕事の契約を結ぶことが基本となります。付き合いのある動物病院さんや動物関係施設はもちろん、その他自分の能力を生かせるであろう企業さんと積極的に交流を深めることが大切です。
特に独立して間もないころは、定期収入を確保することが一番のハードルになります。少しでも多く窓口を増やし、自分が輝ける場所の畑を耕すことが必要になります。時には人脈交流会に参加したり、SNSなどを通じて直接アポイントを取ることも必要になるかもしれません。

3.自分のスキルを磨く時間を作る

どの現場でも、誰にでもできる仕事を外注のフリーランスに依頼をすることは珍しいと思います。そもそも、フリーランスとは自身のスキルを活かし仕事をしている人のことを言います。今の自分にできることをアピールする力、更なるスキル向上のために資格取得や教育をできるほどの知識を習得するなど自分を育てる時間も必要になります。常に新しい自分にアップデートできるよう休日の活かし方も大切になってきます。

4.仕事環境の整備

フリーランスで仕事をしていると、依頼主と連絡を取ったり、資料の作成をしたり、時には企画書/報告書などの作成をする機会が出てきます。そのため、インターネット環境や資料作成用のツール、集中して作業のできるスペースの確保などが必要になってきます。相手により、使用するツールの変動もあるかもしれません。その都度柔軟に対応できる能力も必要になるかもしれません。電子機器には常日頃から慣れておきましょう。

5.名刺や屋号の準備

個人で仕事を始めるにあたり、名刺は必須です。相手に自分を知ってもらうため、Webサイトやメールアドレス、Facebook、Twitter、その他SNSなどの屋号を準備しておくことで自分のことを相手に詳しく知ってもらうことが可能になります。フリーランスとしては欠かせないツールになります。

6.請求書や納品書などの書類作成知識

依頼主と契約し、仕事をする中で少なくとも契約書や請求書、時には納品書などの書類作成が必要になってきます。あらかじめ準備しておきましょう。

フリーランスで必要な届出

仕事環境の整備はもちろんのこと、役所などへの届け出は抜けなく実施しなければなりません。まず、会社退職時には健康保険や年金などの保険関係のものと青色申告承認申請書などの税務関係のものがあります。また、フリーランスも登記は必要ありませんが、開業届けを提出する必要がありますので遅れないように注意しましょう。

今では、インターネット上でも簡単に開業届けを出したり、確定申告を行ったりすることができます。それらを利用する際は、開業前にしっかりと下調べをしておきましょう。

獣医療業界でフリーランスってやっぱりハードルが高い?

ここまでの記載を目にするとやっぱり小難しいし、自分には無理かもしれないと思うかもしれません。仕事の受注から確定申告まで一人でできる自信がない、、、

我々and Vetはこれらのハードルを低くし、皆さんの仕事が生活がより豊かになるように活動を続けています。
仕事の受注から契約代行はもちろん、その後のフォローまで実施しています。まずはこんな仕事がしたい!こんな働き方がしてみたい!といった漠然としたアイデアからでも支援します。興味のある方はこちらからお問い合わせください。

参照サイト

https://www.freee.co.jp/kb/kb-kaigyou/about-freelance/
https://www.saisoncard.co.jp/credictionary/bussinesscard/article226.html


この記事を書いた人
 
株式会社 and Vet 
獣医師 金井 一晃

麻布大学獣医学部卒業
日本獣医循環器学会 所属

動物の幸せは動物業界に関わる人々の幸せから